ここはグラナダTV版シャーロック・ホームズシリーズ(NHK版「シャーロック・ホームズの冒険」のファンブログです。
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「ホームズとワトスン 友情の研究」ジューン・トムスン(創元推理文庫)
 本題の記事に行く前に、皆様にうれしいお知らせを。(もう気づいていらっしゃる方もいると思いますが笑)
 なんと!ハードウィックさんが出演したコメディ「リッピング・ヤーン」のDVDが12月2日に発売されるそうですよ!!!
 ハードウィックさん、モンティ・パイソンと共演していたんですねえ。本当に意外ですが、パイソンズ・ファンの私としては二度おいしい作品ですw
 「オリバー・ツイスト」と違ってDr.ワトスンの空気は微塵も感じられない役柄ですが、それでも大丈夫!という方はご覧になってみてください!(リンク条件がわからなかったのでご紹介できませんが、ハードウィックさん登場回を詳しくレビューしている大手グラナダファンサイトさんがあるので、そちらで心の準備をしていただくといいかも!)



 さてさて、今日はグラナダさんを離れて「研究書」なるものに手を出してみました。恐らくワトソニアンの方には有名であろうと思われるジューン・トムスン女史の「ホームズとワトスン 友情の研究」です。

 題名の通り、ホームズとワトスンの交友に焦点を置いて、時系列順に彼らの生涯をたどった作品です。世に出回っている研究書の類はそれほど手に取ったことがないのですが、これだけ二人の関係・人柄に重きを置いている本は少ないのではないでしょうか。そして「二人」というところが重要で、この本の中ではホームズとワトスンがほぼ同じ比重で論じられています。
 
 個人的には興味深く読めました。物語中の記述と歴史的な事実を絡めて導き出された見解はとても説得力がありましたし(たとえばホームズはパブリック・スクールに通ったのか、家庭教師についたのかという問題)、情緒的な側面についてめぐらせた想像(と言ったら失礼かもしれませんが・・・)もセンセーショナルに走らず丁寧にひも解いていて好感が持てました。

 一言で言ってしまうと、非常に真面目で堅実な研究書。それでいてホームズシリーズの読者なら誰もが知りたい二人のあれこれを語っているので、良書から奇書まで揃ったホームズ関連書籍の中では、比較的手に取りやすい一冊でしょう。

 ひとつだけ問題があるとすると・・・トムスンさんが熱烈すぎるワトソニアンだということ(笑)いえ、私もワトソニアンなので、ワトスンが褒められるのは嬉しいんですよ?でも、そこまでホームズに辛口にならなくても・・・と感じる部分は無きにしも非ずでした。
 多分トムスンさんは「ワトスンは不当に評価されている!」という思いがとても強いのだと思います。その思いが、若干攻撃的なホームズ評につながってしまったのではないかと・・・。その気持ちよくわかりますよ、トムスンさん。

 とはいえちょーっとホームズ先生がかわいそうになったのも事実・・・なので、私ができる範囲で少し弁護してみました(笑)シャーロキアンですらない一ファンが厚かましいのを承知で。だって頭の奥までグラナダに侵食されている私には、ジェレミーホームズの悲しそうな顔がちらちら浮かぶんですもの(笑)
・「彼(ホームズ)を他人の感情に鈍感な人間にしてしまったのだ」(p18)
 他人の感情に鈍感、であったら、人間社会の出来事を推理するのは難しいような気がします。ただここに「え??」と思うのは、ジェレミーホームズの印象が強すぎるからかもしれません(笑)正典はどうだったかなー(遠い目)

・ (ホームズが「あまりに人としての同情心に薄」いことの例として)「いったん事件が解決されてしまうと、ホームズはもはや依頼人に関心を示さなかった」(p128)

ここは徹底的に反論させてください!
事件後に依頼人に関心を示さないのは、探偵という職業柄だと思うんです。一般に探偵は他人の「恥部」に触れる職業ですから、任務を遂行したからといって必ずしも感謝されるとは限らないでしょう。依頼人によっては「弱みを握られた」相手だと感じるかもしれませんし、「探偵に接触した」こと自体がスキャンダルだということもありえます。ホームズはそういった事情をかんがみて、依頼人との過度の接触を避けたのではないでしょうか。依頼人に対する距離感は「情の欠落」の結果というより、「プロとしての配慮」によるもののような気がします。
対するワトスンが依頼人のその後を気にかけているのはすごく象徴的ですね。医者という職業は任務遂行のあかつきには、ほぼ間違いなく「感謝」される職業ですから。親身で誠実なワトスンは患者とも良好な関係を築けたでしょうから、その感覚が探偵活動においても顔をのぞかせていたのかもしれませんね。探偵も医者も藁をもすがる思いの人々を助けるという共通点があるとはいえ、両者のクライアントに対する認識は随分違ったものだったのではないでしょうか。
また事件関係者に対する同情心がホームズにもあることの証拠として、ホームズは関係者にとって最良の事件解決を図れるよう柔軟に対応しており、そのためには個人的な労を厭わなかったという事実も付け足しておきたいと思います。

・(ホームズがワトスンに事件記録の公表を一時期禁じていたことについて)
「なんの権利があってホームズは、友人の生来の創造性を表現する機会を否定(略)したのだろうか」
「早い話が、微妙な形の恐喝にすらなりかねないこの禁止権の行使からは、不快な強要の匂いが嗅ぎとれる」(p289)

これも言いたいことはすごくよくわかります(笑)語られざる事件の話、聞きたかったもの!
でも執筆者がワトスンであったとしても、その著作で一番影響を受けるのがホームズだというのは、火を見るより明らかですよね。ワトスンがいくら文才があったとしても、ホームズ物語はホームズがいるからこそ書けるわけですし、ホームズが執筆に制限をかけるのはあながち不当なことではないんでしょうか。
トムスンさん自身認めていますが、「不快な強要」というほど実態はひどくなかったはずです。恐らくドクターは愚痴の一つもこぼしたくなることがあったにせよ、ホームズの意向を尊重することに抵抗はなかったでしょうし、ホームズもそれをわかったうえで執筆を制限させていたのだと思います。
そもそもこういう「不文律」をドクターがきちんと理解できる人だったからこそ、ホームズは彼をボズウェルとして認めたのではないでしょうか。
単純に「そういうことについてガチで揉めている二人を見たくない!」という個人的な願いもあっての反論です(笑)



なんだか小姑じみた書評になってしまいましたね(汗)でもでもでも!色々突っ込みはしましたけれど、トムスンさんの本はおもしろいです!突っ込みたいところは3%くらいで(笑)、あとの97%は「へ〜!」の連続でした。まじめに作品を愛していらっしゃるのが伝わってきますし。・・・なにより強烈なワトスン愛(笑)きっと彼女も、グラナダさんを諸手を挙げて歓迎したに違いない。
未読の方はぜひぜひ、お手にとってみてくださいね♪

今週末は少し忙しいので、次回の更新は来週水曜の予定でいます。
posted by 葉月 | 02:24 | ホームズ関連 | comments(12) | trackbacks(0) |
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コメント
>ちびさん

>PCという無機質な媒体を通して、(しかも現実にはいない人の話なのに!)これほど通じ合えたことに大きな喜びと驚きを感じております。ありがとうございます!皆様。

こちらこそありがとうございます!!ちびさんの言葉で気づきましたが、ここでやっていることってバーチャル×バーチャルですものね。こんなに盛り上がれて共感しあえるなんて、ドイル先生とグラナダ陣の魔法のおかげです!!!

>はい。気づいてました。う〜ん、正直、あれには不満です。せっかくの原典が・・・ジェレミーもがっかりしたかも(個人的妄想ですが)

やっぱりちびさんはあまりお好きじゃありませんでしたか。そんな気がしていました(笑)あそこはどういった意図での改変になったのでしょうね?ホームズが暴走しすぎていて、個人的にはおもしろくもあり、やっぱり原作とは違ってしまっているなと感じたりもして・・・。

>なんと!読みたいです^^ 掲示板、アドレス公開可なら教えて下さいませ

すみません。どこだか忘れてしまいました(汗)2ちゃんねるの過去スレだったと思うのですが・・・。2ちゃんねるの方々も熱く語っていらっしゃる方が多くて、読んでいるととてもおもしろいです。

>バークワトはよく湯気を立てましたもんね^^;

湯気(爆笑)バークワトはそこがいいんですよね〜。ぶなの木屋敷が見たくなってきました
2009/12/14 22:43 by 葉月
>RMさん
気合はいりすぎて皆さんが「どん引き」したらどうしよ・・・というカキコでしたが、暖かいコメありがとうございます!

葉月さんの「彼自身の言葉とは裏腹にジェレミーさんとホームズにはかなり共通項があるような印象を受けます」
拙文、「衝動的で、熱心で、寛大で、人の心を動かす・・・まさに! ホームズの性格はジェレミーそのものじゃないかと(個人的に)思います」
RMさんの「原典から遠く離れて俳優の魅力を全面に押し出した、というわけでは決してないのに、ホームズの中にジェレミーの魅力が見事に織り込まれているのですね。」

PCという無機質な媒体を通して、(しかも現実にはいない人の話なのに!)これほど通じ合えたことに大きな喜びと驚きを感じております。ありがとうございます!皆様。

「3人ガリデブ」も「覆面の依頼人」もまだ読んでなくて
むしろ羨ましいです^^ まだまだ楽しみが残っているのですから。ぜひ、じっくりと観賞してくださいませ♪
ガリデブ。。この名前はイギリスでもたいそう珍しいとか^^ 舌かみそうですね。

ジェレミーの声を取り出したファイルとは@@ 語学と並びPCにも大変にお詳しいのですね。。。そんなファイルが作れたら・・・きっと不眠症になります^^;

Wワトはせりふが少ない・・・全く気がつきませんでした!お二人の演技が余りに素晴らしいので、勝手なせりふを脳内再生していたようです。

>葉月さんへ
・覆面の依頼人が独身の貴族に形を変えて挿入・・・
はい。気づいてました。う〜ん、正直、あれには不満です。せっかくの原典が・・・ジェレミーもがっかりしたかも(個人的妄想ですが)

・某巨大掲示板でバークワトverなら、エドワトverならと妄想
なんと!読みたいです^^ 掲示板、アドレス公開可なら教えて下さいませ

・作家ワトスンにもきっと「芸術家」としての欲求があって、それを作家のトムソンさんは同業者としてその欲求を敏感に見て
なるほど!そこの所にトムソンさんはご自分の感情を重ねてしまったのでしょうか^^?バークワトはよく湯気を立てましたもんね^^;
しかし、だからこそ、ワトソンは自立した立派な男性なのですよね^^
2009/11/15 02:08 by ちび
>RMさん

虫取りに夢中の子供!思わず目を吸い寄せられました。体勢と言い、言い得て妙な表現ですね(笑)ちびさんのコメント、本当に的確ですよね〜!「原典から遠く離れて俳優の魅力を全面に押し出した、というわけでは決してないのに、ホームズの中にジェレミーの魅力が見事に織り込まれているのですね」というコメントで、「第二の血痕」のラストシーンについてコックスさんが「ホームズ的ではないがジェレミー的」だとおっしゃっていたのを思い出しました。ジェレミーとホームズの重なり合う魅力に関しては相乗効果で高まっていて、重なり合わない魅力は魅力の幅を広めているのですね。ホームズもジェレミーも強烈な魅力の持ち主だけに、その魅力を殺しあわずに最大限に高めているのは奇跡的としかいいようがありません。改めてグラナダホームズの人気の秘密の一端を垣間見た気がします。

20代のジェレミー!シェークスピア劇!30分!なんだかものすごいファイルが完成しそうですね。寡聞にして「トロイラスとクレシダ」という作品を知りませんでしたが、シェークスピアのせりふ回しで恋心をささやくジェレミーを想像したら悶絶してしまいます。
ジェレミーホームズの演劇性・・・グラナダさんを見て真っ先に感じたことです(笑)いかにも舞台役者!という感じがしますよね。ジェレミーの他作品はまだ見たことがないのですが、ホームズという役柄ゆえの演じ方だったのでしょうか?ホームズの「劇的」な人柄とぴったり合っていますよね♪
Wワトスンは確かにジェレミーとは真逆な印象・・・特にバークさんはもしかするとジェレミー以上に舞台にどっぷり漬かってきた方だけに、なんとなく不思議です。やはりワトスンという役柄ゆえ、なのでしょうか。エドワードは「ジェレミーの演技をもとに演技の仕方を決めた」というようなことをおっしゃっていたので(すみません、正確な抜粋ではないです)、お互いのよさを一番引き合いだせる演技方法を選んだのかも・・・?グラナダさんはこの「プロ魂」がたまらないですね。

「三人ガリデブ」・・・多分日本人のほとんどは同じ想像をしますよ(笑)ホームズシリーズのファンには本当にうれしい作品です♪ぜひ読んでみてくださいね!!

いつもコメント&動画の紹介ありがとうございます!!!なのにお返事が遅れがちですみません(汗)動画のほうはじっくり見てまた後日返信します!!!
2009/11/12 00:27 by 葉月
葉月さん、また元気な書き込みを読めてうれしいです。
葉月さんからもちびさんからも、ホームズとワトスンへの愛情をますます感じます。

ちびさん、「本来は感情豊かである具体的な証拠」、ありがとうございます。ホームズは即興演奏もしたのですか!ジェレミーが「踊る人形」のロケ先の夕べに、一人一人のことを即興で歌ってくれたとマイケル・コックスが書いていたのを思い出します。

2)のちびさんの反論には力がこもっていました! 「犯人を見逃すこと」を選択するためには、形にとらわれずに人生の真実を見通す賢さが必要ですね。そして人の感情や人生の機微を理解しない「賢さ」などあるわけがありませんね。さらには自分の判断と、その後の結果に責任を持つだけの強さ。ホームズのこの強さについては、「修道院屋敷」について葉月さんが書いて下さったすばらしい記事で、はじめて知りました。

3)-5)の「3人ガリデブ」も「覆面の依頼人」もまだ読んでなくて、「ガリデブ」という文字をみたとたん、太った男の人が目の前に出現する始末です。でも「ワトソンの誠実さは確かに報われています」というちびさんの言葉に、「ああ、ドクター、よかったですね」と声をかけたくなりました。

葉月さん、ホームズの「子どもの無邪気さ」、本当ですね!床にはいつくばるホームズは、虫取りに夢中になる子どもみたいですね。ジェレミーの「子どものように純粋な感受性」、「彼自身の言葉とは裏腹にジェレミーさんとホームズにはかなり共通項があるような印象を受けます」という葉月さんの発言にびっくりして、そしてものすごく同意します。ちびさんがりえさんのところで、「衝動的で、熱心で、寛大で、人の心を動かす・・・まさに! ホームズの性格はジェレミーそのものじゃないかと(個人的に)思います」と書かれたのにもびっくりして、そしてこちらも激しく同意します。こうしてみると、原典から遠く離れて俳優の魅力を全面に押し出した、というわけでは決してないのに、ホームズの中にジェレミーの魅力が見事に織り込まれているのですね。

はい、ジェレミーもWワトスンもシェークスピア俳優ですね。私は今、20代後半のジェレミーが王子トロイラスを演じる「トロイラスとクレシダ」の3時間余りのオーディオファイルから、名シーン(もちろんジェレミーの!)だけを集めた30分のファイルを作ってきいています。独白をふくむ長いせりふの調子が実に美しく、表情にとんでいるのです。恋心を語るささやくような声から、裏切られた悲しみと恨みのせりふまで、豊かな表現でホームズとはまったく違うキャラクターを演じています。でも、ジェレミー・ホームズの魅力の中には、確かにシェークスピア劇と通じる演劇性、劇的なせりふまわしがありますね、あのせりふの長さも含めて。一方、Wワトスンは意図的にでしょうか、シェークスピア俳優であるにもかかわらず、そのような表現方法をまったくといっていいほどしませんね(もっとも、二人ともせりふが少ないなかでいかに演技するかに悩んだようですが)。このあたりも、ホームズとワトスンの見事な対比を生み出しているように思います。
2009/11/05 19:42 by RM
>りえさん

わおー、ロンドンからの書き込み!なのにお返事が遅くなってごめんなさい!汗
「オリバー・ツイスト」りえさんもレビューしていらっしゃいましたよね!「うんうん、やっぱり隣にホームズがいないとさびしいよね(涙)」と思いながら拝読しました。
モンティ・パイソンとの共演はびっくりしますよね〜。お笑いがお好きだとは聞いていましたが、よりによってあのモンティ・パイソンとは・・・。
日本に帰る楽しみをひとつ増やせたようでうれしいです(笑)引き続きロンドンライフ楽しんでくださいね〜!!
2009/11/04 02:43 by 葉月
>ちびさん

お返事が遅くなってごめんなさい。気合いの入った書き込みありがとうございます!
シャーロキアンへの道・・・深淵すぎて、私にどこまで進めるやら(笑)でも本当に魅力の尽きない深い世界ですよね。ぜひ道中ご一緒させてください!

ホームズが感性豊かである証拠・・・すごい、本当にいっぱいありますね〜。音楽を愛する彼が・・・というのは盲点でしたが、同感です。(2)頭の部分(お節介etc・・・)は私も気になっていたんですよ!もしかしたら訳者の方の言葉のチョイスのせいで強い表現になっているの?とも思いますが、それにしても随分な言いようです。「感情の抑制」も絶対にあったでしょうね。ワトスン先生ですら、凶悪な事件に対して「慣れて」いくのですから、より強い必要に迫られたホームズならなおさらのはずです。ワトスンを支配・・・というのもちょっと嫌な感じがしました。ホームズファンとしてもですし、ワトソニアンとしても「ワトスン先生は自立・独立した男の大人よ!」と主張したくなります。「覆面の依頼人」はグラナダ版「未婚の貴族」に微妙にミックスされていましたが、ご覧になりましたか?あそこのホームズはちびさんのおっしゃった原作の「思いやりあふれる感受性豊かな」ホームズとはちょっと違うかもしれませんが・・・(笑)

「事件簿」は偽作説もあるらしいですよね。暴走したファンというのは恐ろしいものです。でもちびさんのおっしゃる通り、ホームズの人間性をダイレクトに感じさせるお話も多くて、よくよく読んでみると味があります。「三人ガリデブ」は本当にきちんと実写化してほしかった・・・某巨大掲示板でバークワトverなら、エドワトverならと妄想(失礼)なさっている方がいらっしゃいましたが、残念に思っている人は多いでしょう。
ドイル先生の伝記ですか〜。作者の姿は必ず作品に反映されますから、面白そうですね!ドイル先生とお近づきになれば、今までとは違った作品の読み方ができるかもしれません。

拙説にご賛同いただきありがとうございます(笑)ちびさんの抜粋にもある通り、ワトスンにとってホームズの相棒であること自体が「誇り」だったのでしょうね。そしてホームズに認められることがなによりの喜び・・・うーん、濃厚な関係です(笑)「ホームズは音楽家」というちびさんの言葉で思いついたのですが、作家ワトスンにもきっと「芸術家」としての欲求があって、それを作家のトムソンさんは同業者としてその欲求を敏感に見てとったのかもしれませんね。

ホームズ&ワトスンの人物像の話は、どこまでいっても終わりがみえませんね。これからも折にふれて考えを深めていきたいので、またぜひご意見聞かせてください♪
2009/11/04 01:53 by 葉月
>RMさん

お返事が遅くなってごめんなさい。もうRMさんも「ホームズとワトスン」を読み終わっていらっしゃるかもしれませんね。いかがでしたか?一緒に借りられたのは・・・ジェレミー・シェークスピアだと、もしや「ハムレット」?シェークスピアはWワトスンもやっていらっしゃいましたね。読むのが増えて大変(笑)

「女性的な直観」「子どもの感受性」・・・ジェレミーさんらしい考察ですね。言われてみると納得ですが、私もびっくりしました。特に「子どもの感受性」は。注意して原作を読んでみると、条約書を料理に見せかけたりする茶目っけといい、周りの目も気にせず床にはいつくばってしまうような夢中になり方といい、ホームズには「子どもの無邪気さ」ともいえるものがあるのですね。そこをしっかりすくいあげられるジェレミーさん、さすがです。部屋やクモの巣のたとえも、それこそ「子どものように純粋な」感受性を持ったジェレミーさんらしい言い回しです。こうしてインタビューを読んでいると、彼自身の言葉とは裏腹にジェレミーさんとホームズにはかなり共通項があるような印象を受けます。

エドさんの発言、今回も「良きゴールキーパー」ぶりが感じられますね♪彼はワトスンの役作りをいつもホームズとの関係性から考えていらして、改めてグラナダさんが理想とした役者さんだったのだろうなと思います。ナイジェル・ブルースのまね、見てみたいですよね(笑)ユーモアの意義についてエドさんが言及していらっしゃる記事をネット上のどこかで読んだ記憶があるのですが、繰り返し話題にするということは彼にとって重要な問題だったのでしょうね。いつかじっくり考察してみたらおもしろいかもしれません。

今回も素敵なインタビューを紹介してくださって、本当にありがとうございます!!ネットのみならず、紙メディアにまで手を伸ばされたとは・・・恐るべし(笑)尽きせぬ研究心、見習いたいです!
2009/11/03 23:45 by 葉月
わおー、ハードウィック氏は、モンティ・パイソンと共演していたんですか!
「オリバー・ツイスト」も見ましたが、変わらぬワトスンイメージでした。
それが、モンティ・パイソンと!!
いつも優しいイメージなので、どんな風に変化しているのか、楽しみですね。
日本に戻ってから、レンタルします♪
素敵な情報を、ありがとうございます!
2009/10/21 08:37 by りえ
すみません。もう少し、続きます^^;
>葉月さんへ
先の2つのコメントは葉月さんにも宛てたものです^^
>「彼(ホームズ)を他人の感情に鈍感な人間にしてしまったのだ」(p18) 他人の感情に鈍感、であったら、人間社会の出来事を推理するのは難しいような気がします・・・正典はどうだったかなー、に対して
「原典中ですぐに思いついた事柄」を並べてみました。探せばもっと出てきます。ジェレミーは、大変に深く熟読していたと思います。ホームズの性格はとても複雑ですから。
冷たい、鈍誤解されがちなホームズ先生への弁護、ありがとうございます・・「3人ガリデブ」をジェレミーとエドワト(デビワトでも)の演技で見たかったですね(涙)

>非常に真面目で堅実な研究書。それでいてホームズシリーズの読者なら誰もが知りたい二人のあれこれを語っている

同感です。97%(!)理性的で素晴らしい本なのに、3%−そこがけっこう重要な所−が感情的に見えるのですよ・・・特に帰還後のホームズへの態度が。。。これについては、別の機会に「反証」させて下さい;; ここで書いてはきりがないので。あまりにホームズの躁鬱と独善を強調する書き方はいただけません。原典も読み方によれば、全く異なる解釈にもなります。ワトソンの再婚相手についても^^;

>・ (ホームズが「あまりに人としての同情心に薄」いことの例として)「いったん事件が解決されてしまうと、ホームズはもはや依頼人に関心を示さなかった」(p128)
ここは徹底的に反論させてください!
事件後に依頼人に関心を示さないのは、探偵という職業柄だと思うんです。・・・依頼人に対する距離感は「情の欠落」の結果というより、「プロとしての配慮」によるもののような気がします。

よくぞ言って下さいました! ワトソンの態度が異なる理由も納得です。

>また事件関係者に対する同情心がホームズにもあることの証拠として、ホームズは関係者にとって最良の事件解決を図れるよう柔軟に対応しており、そのためには個人的な労を厭わなかったという事実も付け足しておきたいと思います。

・・・正に!責任を負うだけでなく、大怪我したり、逮捕されかかったり。。。どんな些細な事件でも真剣です。「試験のカンニング」のために働いたこともあるのです(3人の学生)

>「なんの権利があってホームズは、友人の生来の創造性を表現する機会を否定(略)したのだろうか」「早い話が、微妙な形の恐喝にすらなりかねないこの禁止権の行使からは、不快な強要の匂いが嗅ぎとれる」(p289)

これも言いすぎですよね。。。語られざる事件の話、ホームズが影響を受ける、評判がうるさい、だけでなく、「依頼人は知られたくないと思っている」のが自然ですもの。「法や人生に係わる事件を自らが依頼した場合」を想像すると、10年では全く心配です。20年経てば、関係者はかなり消えているかもですが(汗)。でも、一番よいのは語られないことですから。それを、恐喝まがいとは、そりゃないでしょ、あなた・・・

>そもそもこういう「不文律」をドクターがきちんと理解できる人だったからこそ、ホームズは彼をボズウェルとして認めたのではないでしょうか。

激しく同意! さらに追加です。ジェレミーエドワードのインタビューでご紹介した「ミステリ・ハンドブック シャーロック・ホームズ」の抜書きです(p215)。
・・・彼(ワトソン)は、事件に同行することを許されているのは自分だけだとわかっていた。肩を並べてベイカー街のドアを出ていくことは他の誰にもできないことだった−乞食であろうと、王であろうと。・・・ホームズによって選ばれた人物でいる限り、ワトソンの人生は冒険に満ちているのだ・・・
こんな経験ができたら、「書かないこと」なぞ何と小さなことでしょうか^^
しかも、冒険と回想の爆発的人気で十分な印税収入もあります・・・無理して書く必要はないでしょう。

2009/10/21 01:50 by ちび
投稿が長くなりすぎて、後半部分が消えてしまいました><

4)という訳で、本書のあちこちに散見する「ホームズはワトソンを支配しようとしていた」みたいな記述は、、いかがなものかと。

5)お気の毒に!・・・この先に不幸を埋め合わせてくれるようなことがなければ、この世は残酷な悪ふざけとしか思えません・・・人生は一人だけで生きるものではありません・・・苦しみにじっと耐えている人生があるというだけで、我慢のできない世間にはこの上なく貴重な教訓ですとも。(覆面の依頼人)
これは、夫に虐げられ、ライオンに顔をかじられて、恋人には見捨てられ、という女性に対し、ホームズのかけた言葉です。余りの不幸の大きさに誰だって言える、というようなものではない、心からのものです。事実、この女性は自殺を思いとどまり、2日後に青酸の瓶をホームズに送ってきました。あなたのおっしゃったように生きてみることにしました、との手紙を添えて。
・・・こんなホームズのどこが、他人の感情に鈍感なのでしょう!?
ああ、これを演じるジェレミーを観たかったです。。。

脱線ですが、「ホームズの事件簿」は、推理事件は少ないし、ワトソンとの関係について、色々誤解を招く(というか意見が分かれる)ような記載も多くて、最初は苦手でした。しかし、3人ガリデブや、この話、高貴な依頼人など、ホームズの感情が発露されてる場面が多く書かれていることに気づき、好きになりました。40年にわたり!ホームズを書いてきたドイル先生の最後の短編集、波乱万丈な彼の人生観を少しずつホームズに投影しているのかも。ホームズ物語にこれだけ魅力があるのは、やはり、作者の人間性によるのかな、とか。
次は、ドイルの伝記関係も集めそうです^^;

女性の直感、子供の感受性、エドワードのユーモアについても消えてしまいました(泣)後日書きます
2009/10/19 04:46 by ちび
葉月さん、ついに「研究書」に手を出されたとは^^;
ワトソニアンだけでなく、シャーロキアンのへの道もご同行願えそうですね♪

「友情の研究」は以前から読んでまして、最初は面白かったのですが、次第に、それは余りにホームズに酷じゃない?感が強まってきた本です。でも、事件の年代考証など、非常に納得できる部分が大半で、そういう部分は楽しく読めました。すぐにコメントしたかったのですが、言いたいことが多すぎてまとまらず、しかも、葉月さんが代弁してくれた♪などと考えていたら・・・RMさんが興味深いコメをして下さったので、順序が逆ですが、まずこちらに

>RMさんへ

>ホームズの「研究書」を読むのははじめてです。本当に実に真面目な書きぶりで、読むのが楽しみです。完全に実在の人物として研究しているのですね。

RMさんはネットで宝物を探す名人でおられるので、これからはお宝本も沢山見つけられるでしょうね^^ 
この本を読んだ時、「彼らの生涯にわたり」研究するとは、こういうことなのか@@と驚愕しました。1つの事件や一人の性格を取り上げるだけでも興味はつきないのに、2人の生涯を「それなりの裏づけをもって」想像する、なんて、どういう頭脳の持ち主なのだ@@
これについて、素直に凄いなあと思いました。
しかし、受け入れがたい記載もあったのは確かで・・・
もちろん、著者の見解として、何を書こうと自由なのは重々承知してますが、反論するための論文なんて書けるわけなく、この場をお借りして、ホームズ氏の弁護をさせてください。ちなみに、私はホームズもワトソンも両方大好きです。

>ジェレミーのおかげで、私の興味の対象はどんどん広がっています(ちなみに、図書館から借りたあと2冊は、シェークスピア関係でした。これもジェレミーに端を発します)。

私もシェークスピアを借りたいと思ってます♪ジェレミーに目覚めるまでは、原典しか読んだことがありませんでした。それが、ここ数ヶ月で、ホームズ関連書籍や映像、何冊買ったかわかりません(汗)

>ホームズが他人の感情に鈍感という記述。確かに私もジェレミー・ホームズの印象で考えると納得できません。

同感です^^ 
ホームズは豊かな感情をいつも抑えていた、と思っています。
原典から「本来は感情豊かである具体的な証拠」を探してきました。

1)あれほど音楽に造詣が深い人が感情に鈍感であるとは(普通に考えても)思えない。ホームズは(その時の感情を表す)即興演奏も得意とします。

2)他人の感情に鈍感な人間が、犯人に同情して罪を見逃したりするでしょうか。(しかし、本書p298〜299によれば、青いガーネットでは違法行為、修道院屋敷では自分の決断を正当化、プライオリ・スクールに至っては、他人の私生活に介入するお節介で、受け入れがたい、と書かれています@@)
ちょっと待って!そりゃないんじゃない?そういう人間味あふれる場面があるからこそ、この物語(もはや事実か^^;)が、「聖書の次に読まれている」ほどの人気を保っているのでは?
犯人を見逃すことは、公務員である警察ではできまん。しかし私人が、その良心に従って見逃すのと、一律に通報して更なる悲劇を呼ぶことと、どちらが(普通に考えて)妥当なことか?法律は時代でも変わります。離婚できないために悲劇が生じた場合など、これを通報して誰が救われるのでしょう。プライオリ・スクールの場合も、原因を作ったのは、体面ばかり重んじた公爵です!もちろん殺人は許しがたいですし、あの犯人が口をつぐむとは考えにくいですが。
・・・冷静に反論するつもりでしたが、すみません^^;

3)冷酷なところは少しもない性格だが、長いこと過剰な刺激を受けてきたために、感覚が麻痺しているにちがいない・・・恐怖の谷
ワトソンがこんな記述をするから、誤解されるんですって!
でも、こんな解釈もあります。過剰な刺激により神経が参ってしまうことを避けるために、無意識に感情を抑えている、と。殺人現場や依頼人の衝撃的な打ち明け話に動揺していては、正しい推理などできません。むしろ、正常な感覚の持ち主であるからこそ、それを抑え続けるストレスにより、時々健康を害していたのかも・・・

4)3人ガリデブ・・・ワトソンの危機に深く動揺したホームズを見て、ワトソンは、「怪我なんか何度でもしてよい。友の普段はマスクのように冷ややかな顔のかげに、こんなにも深い誠実と愛情を秘めているのを知ったのだから」と心境を述べています。
ホームズは犯人に「もしワトソン君を殺していたら、生きてこの部屋から出しはしなかった」とまで言います。これがホームズの本音です。ワトソンの誠実さは確かに報われています^^
・・・
2009/10/19 04:07 by ちび
この本、図書館にあったので早速昨日借りてきました。ホームズの「研究書」を読むのははじめてです。本当に実に真面目な書きぶりで、読むのが楽しみです。完全に実在の人物として研究しているのですね。ああ、ジェレミーのおかげで、私の興味の対象はどんどん広がっています(ちなみに、図書館から借りたあと2冊は、シェークスピア関係でした。これもジェレミーに端を発します)。

ホームズが他人の感情に鈍感という記述。確かに私もジェレミー・ホームズの印象で考えると納得できません。ジェレミーは、ホームズは女性の直観力を持っていると言っていて、ここでいう直感力というのは、事件に関係する人たちの間のかくされた心理的な問題やかけひきを感じたり、なかすかな感情の表出に気がついたり、というところも含まれていると思います。そうでなければ、確かに事件を解決するのもむずかしいでしょうね。さて、でも、原典ではどんな記述がされているのでしょうか。

「女性的な直観」ということ以外に、「子供の感受性」ということもジェレミーはよく言っていて、ちびさんともお話しましたが、私はこれはびっくりしました。それで「子供の感受性」の中身を知りたかったのですが、最近みつけました。1992年6月号のハヤカワミステリマガジンに翻訳がのった、ジェレミーとエドワードと(プロデューサーの)マイケル・コックスへのインタビューです。これは読んでみたらジェレミーが話しているところがすごく少ないのです。そして一カ所、ジェレミーは絶対こんなことは言わないだろうというところがあって(ある作品は「僕にとってはがっかりの作品になった。ドイルの原文どおりにしたのが一番の原因だと思う」なんて言うはずないです。だって、この作品のドイルになかったシーンをジェレミーが最初はいやがった、とマイケル・コックスが他で書いていますもの)、インタビューの編集か日本語訳に問題があったのだとは思うのですが、興味深いところもありました。それで「子供の感受性」について。

「彼は子供的な特性ももっている。そこから子供らしい直観も得ている。子供にはあらゆることがわかるものだ。遠くの部屋の泣き声も聞こえるし、クモの巣にかかったハチに気づくこともできる。成長するとこうしたすばらしい感覚がなくなってしまうものだが、ホームズはそれを失わず、仕事に生かすことができた。子供たちが彼を大好きな理由も、そこにあるわけだ。逆に、大人たちがホームズにあこがれるのは、小さい頃のことを思い出させてくれるからだ。」

「クモの巣にかかったハチに気づく」、なるほど!と思いました。それからそうそう、あるインタビューでは "And he's such a comedian!" と言っていました!ジェレミー、もう少しくわしく話してください!いつかどこかで、ジェレミーが話しているのをみつけたいと思います。 

エドワードの出演作品の紹介も楽しくみています。ぜんぜん知りませんでした!エドワードはたしか、もともとコメディをやりたいという希望があったのですよね(どこに書いてあったか、今はみつかりませんが)。上記のハヤカワミステリマガジンの記事には、(ジェレミーの発言がすくないかわりに、うふふ、)いくつかエドワードの興味深い発言があります。たとえば、

「私はいつもジェレミーのホームズを見ながら、”この男の友人になるような人物はどんな行動をするだろうか?”と考えていた。私は、二人の人物がなんらかの仕事関係にあるときは、そこに必ずユーモアがあると思う。いっしょに長丁場の仕事をしてくると、たいていお互いを茶化したり、悪意のないからかいをしあったりするものだ。”大変だ、ホームズ!”という、こけ脅しのようなせりふも(ハードウィックはここで、ナイジェル・ブルースを完璧に真似てみせた)、ユーモアをこめればまた違ったものになる。私のねらっているのは、そこだ。」
2009/10/18 12:28 by RM
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